ぐちゃぐちゃ

2005年3月21日 昔日記
式場決定してきました。

なんだか考えなければいけないことが

多すぎて、

何度もえぇーいってなりそうな自分を

止めました。

面倒くさい、とは、また違うんだけどね。

なんというか、考えることだらけで

パンクしそうな状態になるとゆうか。

そんな感じ。

でもまぁ、ぼちぼちと

まだまだ時間はあるので、

うまく消化していこうと思います。

新居の場所、間取り、家具やインテリア、家電、

転出・転入届け、氏名変更手続き、休暇願い、

ヘアメイクリハ、新作ドレス、写真撮影、

会場のお花やデザイン、テーブルクロスの色、

婚約記念品のお返し、結婚指輪・・・・・・

うわーっ・・・

今頭にちらばってることです。

でも実際はまだまだあります・・・。
つづき・・・。




微妙な沈黙が流れて、

だけど、二人ともそこから動かずにいた。

耐えかねて、あたしが駅の方向に歩こうとすると、

「そっちかい。」

って言って、あの人がついてきた。

その行動で、あたしは、

これは、いける?

そう思って、思い切って言った。

「あ・・・?もしかして、祝ってくれるとか??」

すぐに「祝わへんわっ。」って言われた。

「あっそ。いーもん別に。」

わかってたし。ダメもとだと思ってたし。

どうせ都合のいい時にセックスするだけの関係だし。

そっぽを向いて、地面の石を靴底でゴロゴロしてると

「あーもう、じゃぁー。」

予想外に焦った声が背後から聞こえた。

「一杯だけいくかぁ?」

「マジで??!!!」

あたしの振り向くスピードはすごく速かったと思う。

それで、目もきっと輝いていたと思う。

だって、すごく嬉しかったから。

あの人のマンションの1階にある、

うすぐらいごはんバーで、

「21歳おめでとう。」

って乾杯してくれた。

こうなるってわかってたら、もっとオシャレしてきたのに。

そう思いながらお酒に口をつけた。

ごはんもお酒もすごくおいしかった。

あの人がおごってくれた。

「送って欲しい?」

あの人に聞かれて、

あたしは、酔ったせいもあって、

「うん!」

と素直に答えた。

マンションの立体駐車場の壁沿いにあたしを連れてくと、

「ここ寒くないから待っとけ。」

と言って、あの人は、家へ駐車場の鍵を取りに行った。

しばらくすると戻ってきて、

「あやしいなー。そんなとこいると。」

と笑いながらあたしに近付いてきた。

あたしは、冷たいコンクリートの壁にもたれていた。

その壁のあたしの頭のすぐ横に立体駐車場の扉を開ける機械があった。

あの人は、そこに鍵をさそうとした。

そのまま、顔が近付いてきて、キスされた。

うっすらとタバコのにおい。

何も考えずにいた。

何も言わずにいた。

それからまっすぐ家に送ってくれた。

お礼を言って、車を降りる前にまたキスをした。

あの人はいつのまにか、あたしの腕を掴んでいて、

なかなかキスが終わらなかった。

こんなふうにあたしに時間とお金を費やしてくれたことが嬉しかった。

だけど、何も期待なんてしない。

そう自分に言い聞かせた。
2001年12月30日(日)

今日は、人生最高の誕生日だった!

だってあの人が祝ってくれたんだもん!!!




誕生日だって、みんなに言ってまわった甲斐があった。

ちかがアポロを休憩時間に買ってきて、くれた。

他の人にも、なんかお菓子とかいろいろもらった。

みんながそんなふうにあたしをもてはやすバイトの時間の間、

あいつは何してるんだ・・・

そう思ってたら、

やっと、棚の上の商品のカットソーをたたむあたしのところに

あの人が一人で近付いてきた。

また上司にけしかけられて来たんだわ、と思った。

あたしは、横に立ったあの人に、

「”おめでとう”は??」

と言った。

「あぁ。ありがとう!」

フツウにボケられた。

あーぁ。ダメだこりゃぁ。

へこんだ。

黙々とたたみ続けるあたしを見て、

「手伝ったろか?」

とあの人は、棚に手を伸ばした。

カットソーを掴みながらあたしを盗み見て、

「初詣行くん?」

と聞いた。

なんでかなぁと期待しながらも

まぁ家族と行く、みたいなことを答えた。

「オレさ、31日と1日、家に1人やねん。」

あの人は言った。

えーっと・・・これは??

ドキドキしていたら、お客さんがレジに会計に来て

話が切れてしまった。

「飲みに行く?」

2人になった時、ポツリと聞かれたのに、

かわしてしまった。後悔した。

あまのじゃく。

素直にならないから、うまくいかないんだよ!!

バイトが終わって、先を歩いているあの人を見つけた。

あたしはそれを追いかけて、追いついた。

建物から出たら、分かれ道。

あたしは、電車に乗るから駅の方向。

あの人は、歩きだから逆の方向。

出る前になって、あの人があたしを見た。

「電車あんの?」

「うーん。まぁあるのに乗るって感じ。」

あたしは期待しないように一生懸命答えた。

だけど、ここであたしが上手に甘えられれば、あの人は今日、

一緒にいてくれる気がした。



つづく。
はーい。

ヒマなので、やたらめったら式の準備に心躍らせています!

ヒマってこわいね!!!

なんだかはじめ、ゲストは40人くらいで・・・

って思ってたのに

ダーリンと2人でリストアップしてると、

60人とかになりそうです。

アットホームとかちゃうやん!!!

わいわい大勢やん!!!

でもまいっか。

おめでたいことだからね!

BGMは、もっちろん全部エゴラッピンでまとめたいと思ってます。

入場からエンドロールまでね!!!

ビバ!自己満足!!!

ね。

もうやってやりますよ!!気が済むまでね!!!

2人が退場した後に、

来てくれたゲスト全員の名前とか、

2人の小さい頃から今に至るまでの写真を流したりして、

エンドロールをプロジェクターで映して、

ゲストに見てもらうんだけど、

そのエンドロールのBGMにしようと思ってるのが

↑のアルバムの中の「バード」!!

やばいよ!

名曲!

泣かせます!!!全員泣かせます!!!!

↑目的変わってるなぁ。

しかし、やっぱりこうやっていろいろと

考えたり準備する期間ってのが

一番楽しくていいですね。

ダーリンと毎日キャッキャ言いながら(?)

相談してますよー。

人生イチ幸せっぽいよー。
(ブライダルフェア)行ってきました!!

ここだろーと最初から狙ってたとこが、

やはり大当たりで、デザートも泣くほどおいしかったです。

料理も、いろいろアレンジできるし、

今、お得なプランがあるし!!!

スタッフさんも、親身になってくれるし!!

望みどおり、アットホームにできそうだし!!!

仮予約してきました☆

あと何個かまわったんだけど、

やっぱりどこもかなわない感じでした。

まだまだまわるけど、

おそらく、ココに決定しそうです。

結婚式。

2005年3月11日 昔日記
式の日取りをだいたい決めました。

来年4月に式します。

1年あるので、ゆっくり準備できそうです。

最初は、今年の冬に・・と思っていたけど、

春のほうが、新しい門出っていう感じで、

しかも暖かいし、式に呼ばれる人も来やすいから、

と親にアドバイスをされ、

お金もたくさん貯まるだろうということで、

4月になりました。

さっそく明日、式場3つまわってきます。

無料試食食べてきます!!!

プロポーズ。

2005年3月7日 昔日記
彼は、昨日、車の中であたしが無口になった時、

あたしの気持ちを察したわけではなかったようです。

ただ、偶然に、彼も同じことを考えていただけだったのです。



昨日、家に帰ってからいろいろ考えて、悩んだ。

自分の態度についても反省した。

あんなとこで茶化すなんて、いけなかった。

今日、彼に会って、車の中で、たくさん話して、

抱きしめてもらったり、キスをしたりして、

タイミングを計りながらも、

彼に抱きついたままで、思い切って、尋ねてみた。

二人とも、ずっとそのタイミングを探り合っていたみたいに思える。

「・・・いつかは、一緒に暮らせる・・・?」

彼は、あたしをぎゅうっとして、笑った。

そういう話題を待ってたんだ、と言わんばかりに、

うん、うん、と急に嬉しそうに言って、あたしの髪を撫でて、

それからまた何か言おうとしていた。

そのままじっとしていたら、

しんとした空気の中で、

「結婚するぞ。」

と彼は言って、また腕に力を込めた。

嬉しかった。

いいか?と聞かれた。

昨日、何回も言おうとしたけど、

あたしの反応があまりよくなかったから、言えなかったらしい。

実は前から、いつ言い出そうか考えていたらしい。

それを聞いたとき、うわぁーって感じだった。

言葉にできないくらい、感動した。

同じことを、ちゃんと考えてくれてたんだって

そう思ったら、すごく嬉しかった。

それで、この人じゃなきゃイヤだって思えた。

だから、そう答えた。

あなたじゃなきゃいやだもん、と。

もう迷いは無い。

これからもよろしく、と差し出されたその手を

思いっきり強い力で握りました。



彼は、以前からそのつもりで、既にけっこうお金を貯めているけど、

それだけでは、やっぱり不安なので、

あたしが貯める分も考えて、

これから半年後〜1年後の間を目処に

式をあげる計画で行くことになりました。

明日からは、結婚についての調査の日々です。

ケッコン

2005年3月5日 昔日記
もうこれで十分だって、満足したじゃない。

これ以上はいらないって思ったじゃない。

今以上を望んだら、それはそれでうっとおしくなってしまうんだって。

それはきっと、相手にも、というより、ずっと自分にとって重いんだって。

安易に形なんて欲しがるものではないんだって。



だけど、欲しがっている自分が居る。

欲しくてたまらないよ。



何が急にそうさせたの?

彼は、あたしの恋人で、いつでも、四六時中あたしのことを何より想ってくれる。

大事に、深く、想ってくれる。

それで何も不満はないでしょ?



いつのまにか、もっともっとと欲が出て、

彼の人生や、彼と2人で歩む人生までも欲しがってしまっていたなんて。

驚いた。

だけど、欲しい。

****

あたしの中で、見事すぎるほどに

2人のあたしが葛藤し始めて、

車の中で、無口になってしまった。

無印良品の店に寄ったとき、新生活のパンフを見たのがきっかけだったか。

「二人暮し」の方の冊子が、すっかりなくなってしまっていたのを見たのがきっかけだったか。

とにかく葛藤と、自分に対する驚きと、そういうものが全部混ざって、

会話をしようなんて余裕はなくなってしまったのだ。

彼氏は、あたしの気持ちを、良くも悪くも察しすぎる。

最初は、どうした?と心配していたけど、

急に、

4月からの勤め先の場所の事とか、

いつまで家にお金をいれるのか、とか

質問をし始めた。

平静を装いながら、ぽつりぽつりと返事をすると、

彼は、ふーん、と言って、

何かを言い出すタイミングを見計らっていた。

帰りの車の中で、

考え疲れて、肩にもたれると、

「一緒に住もうか。」

と彼がひとこと言った。

答えられなかった。

前にもこんな話をしたことがあって、

あたしたちの場合は、

一緒に住む=籍を入れる

ということなんだ。

車が家の前に着いて、

いつもなら、バイバイのキスをして、

すぐに車を降りるのに、

今日は、彼があたしの手をぎゅうっとした。

答えを待ってるのかな。

そう思ったけど、何も言えなかった。

「一緒に住む?」

もう一回聞かれて、

頼りなく「んー・・・。」と答えた。

「今年のホワイトデー、今までみたいにマシュマロでいいの?」

と言われた。

その言葉で、マシュマロじゃない何かをくれる覚悟をしているのは

はっきりわかった。

それなのに、

「マシュマロすごい好き。」

なんてふざけてしまった。

バカだろ。

自分が欲しがったくせに、

いざ目の前にそれが現われると、おじけづくなんて。

ほんとに今、籍を入れるなんてことになったら、

現実的に、難しいこととかたくさんあるし、とかって。

あたしは一体何がしたいんだろう。

彼に今、ムリとかさせたくないし。

なんて、

なら欲しがるなよ。そんな形。

あたしが2人いる。

どうしたらいいんだろう。

わからないよー。。。
昔日記の続きを気まぐれに。



2001年12月29日(土)

朝、あの人に送ってもらって、

その日、あたしも、あの人もバイトだった。

あの人は、あたしよりも早い時間からバイトだった。

あたしが、夕方から入ったのを見つけると、

他の人に見られないようにそっと近付いてきて、

「ちょっとは寝た?」

と小さい声で尋ねてきた。

あたしのせいで、徹夜させて、ほんとに悪かったなぁと思った。

2人だけになると、あの人は、まわりを少し見渡して、

「今度、うちにくる?」

と言った。

「うん、いくよ。」と

ふざけて、あたしも答えた。

あたしはなに?友達?わからない。

けど、それは、この際どうでもいいかもしれない。


明日は実は誕生日。

あまりにも夢中になりすぎていて、自分でも忘れかけていた。

けれど、あの人とたくさん一緒に居れたし、

それでもう満足。

そんな気分だった。

Baby promise me

2004年7月18日 昔日記
《つづき》


あたし達が抜け出そうとするのを

じっと見ている女も居た。

「ちょっと行ってきます!」

あの人は言って、あたしも店の座敷を降りて、靴を履いた。

ちょうど隣にあったコンビニに入り、

あの人が、タバコを買った。

前に、あの人がバイトをしていたらしく、

「彼女〜?」

とからかわれていた。

あの人は、また、わははと調子よく笑っていた。

あたしは、フラフラと雑誌コーナーへ行った。

そのうち、あの人が来て、一緒に店を出た。

2人になると、ほっとした。

車を取りに行くために、そのまま歩いて、5,6分のところにある、

あの人の家に向かって歩いた。

その付近は、最近ベッドタウンと呼ばれていて、

最近できたマンションがたくさん建っている。

あの人の家もそのうちのひとつの中にある。

ひと気のない道をブラブラ歩いてると、

タバコを吸いながら、

「夜しかあいてなくて悪いな。」

とあの人がボソッと言った。

だいたいあの人が謝るなんて、

意外で、びっくりした。

それに呆気にとられていたのもある。

ウソでもなんでもなく、本当に忙しいみたいで、

あたしが、会いたいからって、ワガママ言ってるとしたら、

ダメだなぁとか反省したのもある。

「ううん。」

できるだけ明るく笑って答えた。

歩道で横を歩いてたあの人が、前にまわりこんできて、

あたしを止まらせた。

ん?と思って、その顔を見上げる前に、

急にキスをされた。

かなり不意打ちだった。

「どしたん??!」

びっくりして、聞いたら、

「いや、なんとなし。」

と、あの人は、笑った。

家に着いたら、車に乗って、

カラオケに行くことにした。

それが終わると、まっすぐに家に送ってくれた。

でも、もう夜も遅くて、

あたしは、家の鍵をもってないし、入れないかもしれなかった。

「じゃあ、見て来い。開いてなかったら、戻ってきたらええやん。

待っといたるから。」

あの人は、言って、あたしの家の前で待っててくれた。

見に行くと、やっぱり鍵は開いてるはずもなく、

でも、あたしは、あの人に迷惑をかけたくないなぁ

なんて、今更になって思い始めて、

「ムリしたら入れるよ」

ってウソをついた。

でも、あの人は、車の外から話すあたしをじっと見て、

「よし、今日は徹夜したろぅっ。」

と言って、

乗れ、と合図した。

何回も謝るあたしに、「気にすんな」とあの人はずっと言っていた。

湖岸の駐車場でシートを倒して、しばらく話した。

あの人は、少し寝た。

あたしは、また、その寝顔を見た。

何回も見ている、子供みたいな寝顔だった。

疲れてるんだな、って思うと、ほんとに申し訳なくなった。

寝ぼけてるのか、あの人の手が、あたしの手を掴んできた。

あたしも、そのまま握り返して、コートを布団みたいにかぶって、寝転んだ。

しばらくして、あの人が身を起こした。

何をするのかと思ったら、

あたしのほうに身を乗り出して、キスをしてきた。

何回もキスをして、

そして、2人でまた眠った。

結局そこで朝になって、

あの人は、あたしを家まで送ってくれた。

「ありがとう」

そう言って、少し運転席の方に向きなおすと、

あの人がキスをしてくれた。
2001年12月28日(金)・29日(土)

あのメールの後、初めてあの人と会う日。

でもバイト先にいるから逃げられない。

自分でも心配だった。

どんな顔をするか、どんな態度をとってしまうか。

あたしは、閉店の21時までバイトだった。

その日は、忘年会をするとかで、

その席でも一緒になるんだと思ったら、

かなりブルーだった。

昼間は、友達のチカがいて、

あたしは、チカと話していられたし、

たとえ、あの人が話しに入ってきても、

口をきかずに、目もあわせずにもいられた。

チカは、あたしとあの人とを交互に見て、

気まずそうに、でも、ちゃんとフォローしてくれていた。

たまに、態度の悪いあたしに、目配せしたりした。

でも、チカは、なぜか、忘年会に呼ばれていなくて、

20時でバイトが終わりになっていた。

とゆうことは、21時までの、1時間、あの人と2人きりなる。

ねぇ、おねがい、一緒にいてよー。

あたしは、ぎりぎりまであの人と2人きりの時間が怖くて、

チカにすがった。

何がきまずいのかなんて、もうよくわからない。

でも、絶対にダメなんだ、そう思いこんでいた。

チカが、呼ばれていなかったのは、あの人の上司の仕業だった。

あたしと、あの人の関係を知っていて、

なんとかくっつけようとしていたから。

チカは、ごめんね、ごめんね、と手を合わせて謝って、

帰ってしまった。

その後、「がんばれよー。素直に!」とメールをくれた。

2人になると、あの人は、不器用に話しかけてきた。

あたしは、目も合わせられずに、

会話らしい会話はしなかった。

閉店の時間が来て、

あの人の上司が、あたしとあの人に、

「精算終わったら、2人で来いよ。」

と言い残して行った。

あたしとあの人は、一緒に店を出た。

あの人は、ヘラヘラ笑って、煙草を吸ったり、

ポツリポツリと、あたしに話しかけたりした。

あたしは、ほとんどうわの空で、

今日は、ネイルが綺麗にできて、

それだけが心の救いだった。

そんなことを考えていた。

「なぁ。」

あたしが、後ろで立ち止まると、

「んん?」

と言って、あの人が振り返った。

「キレイじゃない?」

手をネイルがよく見えるようにあの人の顔の前に差し出した。

「あぁ。」

あの人は、あしらうみたいに笑って、それを見た。

うんうんとうなづいて、また歩き出した。

「かわいい?」

それを追いかけて、聞いた。

うんうん、とあの人はまたうなづいて、煙草をふかした。

「なぁ!かわいぃ?かわいいって言えよー。」

あたしは、腕をつかんで彼の前にまわりこんで、言った。

あの人は、顔をあげてあたしの顔を見て、ふっと笑うと、

「かわいい、かわいい。」

とあやすみたいに言った。

店に着くと、もうたくさんの人が、お酒を飲んでいた。

あの人は、先に入って行って、

あたしの隣に座った。

あの人のことを狙う年増な女が話しかけてくるのを

あしらうみたいにかわしながら、

テーブルの下の見えないところで、あたしの足に爪で触った。

上司や、あたしが知らない店の偉い人とも話しながら、

おおげさに笑ったりしながら、

テーブルの下で、あたしのひざに触った。

あたしも、いろんな人に話しかけられながら、

テーブルの下のその手をそっと掴んだ。

作り笑顔は絶やさなかった。

ふっとあの人は、あたしの方を向いて、

まわりを確かめると、「今日ウチ泊まる?」と言った。

はぁ?と怪訝な顔をするあたしを見て、ぷっと吹き出した。

酔ってるんだわ、そう思って、あたしも、グラスを掴んだ。

しばらく飲んで、酔った人が、おしぼりを投げた。

それが、あの人のお酒に当たって、グラスが倒れた。

ジンベースのお酒だった気がするけど、

それが、テーブルにこぼれて、伝って、あの人の足にまでこぼれた。

わぁっとその場が騒がしくなって、あたしも、おしぼりで、

あの人の足や、テーブルを拭いた。

あの人は、少し酔っ払っていたけど、意識はしっかりしていた。

それほど怒るでもなく、おいおい、と笑いに変えていた。

あの人の煙草がびしょ濡れになってしまった。

「タバコ買いに行こう」

あの人がぼそっとつぶやいた。

「コンビニ行こっか。」

あたしにだけ聞こえるように言った。

「で、そのまま出よっか。」

小さい声で言った。

それから一息おくと、あの人は、大きな声で、

「ちょっとタバコ買ってきます!」

と手をあげて、周りに言うと、

あたしを見た。

そして、2人で店を出た。


                   《つづく・・・。》

初めてなの。

2004年7月2日 昔日記
2001年12月25日(火)

何が気に入らなかったの。

クリスマスだからとかじゃない。

別に、そうゆう特別な目的もなかったのに。

あの人にメールをした。

風邪が治ったから、遊んでって。

会いたかったから。

「夜しかあいてないわ。つーかもうオレに構うな。」

あの人からのメールがきた。

はぁ?

もうなにこの人。

自分のときだけ。

そうゆうことだよね。

あたしには、そうゆう権利がないと。

おまえはそうゆう程度の存在だ、と。

知ってたけどね。

でも、人生イチへこんだ。

なんで、そうゆう言い方しかできないの?

ズタズタになりながらも応戦。

「夜やったら、また寝るかもよ?それでもええんか?」

いやですよ、そりゃ。

セックスするだけの関係とか。

でも、会いたい。

わかってもらえないから言わない。

もうやめよう、やめよう。

そう思って、ここまで来たけど。

めんどくさい。

全部放棄したい。

Hey,my babe!

2004年7月1日 昔日記
2001年12月20日(木)

風邪を引いた。

あの人に会いたくてムリしてバイトに出ていたら

風邪をひどくした。

でも行きてぇ。

今日は行けず、家で寝込む。

心細くてメールをすると、

「なんや、カゼかい!!早く治すんやぞ〜。」

あの人から返信があった。


2001年12月23日(日)

風邪が治らない。

今日もクラクラして、寝込む。

すっかり寝入った夜1時ごろ。

耳にうるさい着信音で目が覚めた。

「おきとるか?」

あの人からのメール。

はぁ・・・?

「なに?どうしたん?」

あたしは、眠いながらも用件を聞こうと返信した。

「ひまやから。今からどっか行こかと思って。」

あの人がすぐにメールをよこした。

えっと・・・1時なんですけど・・・?

風邪で寝込んでたんですけど・・・?

何を言ってんの、この人。

行きたいけど、ムリってゆう内容のメールを送り返して、

断った。

「カゼ治ってないんか。はよ復活せーよ。」

あの人は、そう返信してきた。

行きつけの服屋のオーナーと、常連達で、

忘年会があったそうで、その帰りだったぽい。

酔ってたみたい。

妙な脱力感。

自分が、あの人にとってどんな存在かとか知ってる。

どの程度の存在かとか知ってる。

でも、だるい。体がだるい。

風邪だけのせいじゃない気がする。

都合よく呼びだされることも知ってる。

でも好きだから、やめられない。

やめたくない。
2001年12月18日(火)

今日はすごく寒い。

寒い日なんて、特にさぼりがちだった学校なのに、

あたしは、早起きをして、電車に乗っていた。

あの人と一緒に授業に出る約束をした日だったから。

たまたま同じ授業を2限目にとってることがわかって

お互い、サボって、行ったこともない授業だったから、

一緒に出てみようということになった。

バイト中に、

「出ようなー。」

って言っても

「えー。出といて?」

とかダラダラ言ってたのに、

授業が始まって少しして、あの人は、

後ろのドアから入ってきた。

あたしを見つけると、

「よぅ。」

と眠そうに言って、席に着いた。

あたしは、授業の間ずっとあの人にみとれた。

元彼も、同じ授業をとってたけど、なんとかニアミスせずに

その時間を終えた。

授業が終わって、教室を出ると、あの人は

「授業?」

と尋ねた。

「うん、でも出てないしなぁ、いつも。」

あたしが答えると

「出んでええやん。」

と笑ったから、

あたしは、すっかりその顔にやられて、

2人で、差し障りのない話をたくさんして、時間をつぶした。

あの人は、夕方6時ごろに、資格の予備校へ行く予定があって、

「おぅ。軽く行ってくるゎ。」と手を上げた。

あたしは、手を振って、別れた。

あの人が地下鉄の入り口の階段に消えて行って、

あたしは、その手を引っ込めながら

すっごいさわやかに友達なんだよなぁ・・・外観上・・・。

と思った。

それ以上は考えるのが面倒だった。
祝!昔日記復活!!!!

軽い自己満足ですけどぉおお・・・なにか?

2001年12月7日(金)

あの後、あの人からは音沙汰がない。

昔やってたドラマみたいに、

なんかの恋愛小説にあった場面みたいに、

ほんとに、「都合のいい女」って存在するんだ。

それが、自分自身なんて。

でもそれに少し酔えた。

まだ余裕があるみたい。

なんでなのか、あたしからも連絡をする気は起こらない。

ひとしきり盛り上がって、

行き着く先は、体でつながることで、

それで、それを終えてしまって、

あたしの中でも完結してしまった感があるのかもしれない。

どうでもいいやと思うことで、

自分を守ってきた。

ウザい女には、なりたくないから。

2001年12月16日(日)

あたしがバイト先を移動してから、

初めてあの人と顔を合わす日だった。

なんだかんだ言っても、あの人は、

あたしがメールをすると返事をくれたし、

あたしは、必死にそれにしがみついて、

だけど、別にそんなに切実な思いじゃないんだ、なんて

平気な顔をした。

友達にもそう話した。

そうしていると、ラクだった。

素直になれない。

ほんとは、あの人といろんなこと話したい。

せっかく横に居るんだから、

あんなに会いたくて、求めてたそれが、

そこにあるのに!!

あたしは、あの人の上司や、別のバイト仲間とばかり話した。

一体何がしたいんだろう。

あたしのひとりよがりだ。

あの人にとって、あたしが誰と話そうと関係ないし、

だって、別に、セックスしてるだけの関係なんだから。

少しでも油断すると、あたしは、すぐに勘違いをした。

そうだった。

好きなのは、あたしだった。

あの人は違う。

あたしが、一方的に好きなんだった。

忘れるな、バカ。

あの人は、別の人と話すあたしの後ろをすり抜けて、

少しも視線を向けずに、

帰っていった。

その瞬間から、あたしの体は、重くなった。


前の分は、全部、テーマ別の「こんなふうに。」のとこに入ってます。

2001年11月24日(土)

あたしは、バイト先で、異動することになった。

今までは、化粧品売り場。

これからは、あの人のいるスポーツ用品売り場の隣の

ジーンズ店。

偶然だった。

あの人に報告すると、なぜか喜んでくれた。

2003年11月26日(月)

夜にあの人からメールが来た。

「学園祭行くんか?」

大学に行ってから学園祭とかって行ったことなかった。

サークルにも入ってなかったし、

休んでるほうが嬉しかったから。

だからいかへんなぁ・・・みたいな会話をしてると、

「まぁ、また飯でも食おうや。」

というあの人のメールが来た。

それで、予定をあわせてると、今日しかなくて、夜会うことになった。

9時ごろからごはんを食べ始めたこともあって、

帰りに京都から電車に乗ろうとしたときは、

すでに11時はとっくにすぎていた。

「送ろか?」

というあの人の言葉にあたしは、甘えて、

あの人の家の最寄の駅で降りるために

2人で各駅停車に乗って帰った。

ただ、長く一緒に居たいだけだった。

けど、そんなこと、男である相手に理解されるわけもなく、

あの人はきっと、あたしがきっとセックスしたがってると

誤解したに違いない。

したくないかといったらそれも違うんだけれど。

車に乗って、走り出すと、もう少しだけ帰りたくないなぁと思った。

「今日は家、あいてんのか?」

あの人がボソッと言った。

どうなのかなぁーと、曖昧な返事をして、

あたしは、また紛らわしい態度をとった。

「マジでー?」

とあの人は笑って、

「じゃあまた琵琶湖でも行くかー。」

と言って、車を走らせた。

あたしも、その場しのぎでも一緒に居れるなら、と嬉しくなって

「琵琶湖、琵琶湖ー。」

とはしゃいだ。

コンビニに寄ったとき、

「今日は、ちゃんと寝に行く?」

とあの人はちらりとあたしを見て尋ねた。

今更、自分の純粋な恋心なんて、伝えたいとも思わなかったが、

「帰ろっかなぁ。」とイジワルをした。

「帰るんかい。」

あの人は、言って、家の鍵あいてないんだろうとか、なんとか

いろいろ言い訳をして、あたしを泊まらせようとしているのが

明らかで、おもしろかった。

暗い駐車場で、話して、

またどさくさにまぎれて、手を握ってきた。

わざとすぐに払って、放すと、いつもと違うあたしの態度に、不思議そうな顔をしていた。

その反応を楽しんでいたら、

急に、腕を引っ張られて、キスをされた。

いつもそう。

ささやくみたいな甘い声。

普段とは違う目。

あたしを甘やかすみたいな話し方。

普段は、そっけなくて、冷たいくせに。

いつも、他の人にもこうやって迫ってるんだな、と想像させる。

あたしは、面倒くさくなって、眠くて、肌が荒れるのはいやだとか、

そんな理由で、

まいっか、と思った。

そして、ホテルに行くことにした。

あの人は、エレベーターの中でもあたしにキスをした。

この人ってあたしの彼氏だったっけ、と思うほど

キスをした。

部屋に入って、いちゃいちゃして、じゃれて、

いつのまにか服を脱いで、セックスをした。

体でつながるって、なんて簡単なんだろうと思った。

心のほうは、なかなかそうもいかないのに。

セックスなんて簡単にできる。

あっけないほどに。

しかも、なんの心情の変化も与えない。

あたしを抱きながら、あの人は、あたしの名前を呼んだ。

もちろん、「付き合ってる」と言う形がないからこそ

お互いにラクなことも多い。

あたしの精神的な負担も、割り切ることで

軽くなっていたとも言える。

けど、逆に、その形がないことで、

ものすごい虚無感に苛まれるようなことも、

あたしだけには、あった。

好きなんだ、だから、形なんていらないんだ、

そう思っていても、

どこかで、その「形」が欲しくてたまらない自分もいた。

でも、問い詰めたり、にじり寄ったりしない。

答えを求めるつもりもない。

会えなくなったりするほうが

今のモヤモヤよりよっぽど辛いと思った。

あの人の車の助手席で吸う、朝の気だるい空気がキライ。

あたしを何もないところへ戻さないで。

現実に返さないで。

あたしに、たくさん考える時間を与えないで。

吐き気がするほど、憂鬱だった。

この車を降りれば、また、現実が待ってる。

いつもどおりのそっけないあの人に戻る。

あたしとあの人の関係も、またいつもどおりに戻る。

朝なんて、来なければいい。

あたしは、するりと助手席を降りて、あの人の車を見送った。

別れ際のキスはしなかった。
2001年11月13日(火)

夕方頃、あの人からメールが来た。

「今、予備校終わった。あーツラい。」

風邪をひいたらしい。

何個かメールをして、

なんとなく知ってはいたけど、試験がいつなのか聞いた。

「6月から受かるまで。」

特になんとも思わなかったし、相槌程度の返信をした。

「人に思われてるんは、誰だって嬉しいから、この状態はかまわん。けどおまえは、しんどいやろ。」

急に内容がヘヴィーになった気がした。

ね、どぉしたの。

ふざけてたくせに。

少し動揺した。

だからあきらめろ、って言うの?

別に待つとか待たないとかそうゆうんじゃない。

報われるとか報われないとかそうゆうんじゃない。

ただ、どうしようもないだけ。

ここから動けないだけ。
昔日記復活です。

朝になって、あの人は、あたしを家まで送り届けてくれた。

鬱がやってきそうに、気だるくて、

なぜか蒸し暑いような朝だった。

ヤケになって、これで最後、と

言い聞かせるようにあたしは言って、

あの人の腕を引っ張ってキスをせがんだ。

あの人は、何も言わず、唇を重ねた。

何も考えたくない。

とくに今のこのことについては。

逃げれる限り逃げたい。

目をそらせるだけそらしていたい。

部屋について、電源を切っていたケータイをひらいてみた。

夜の間に何度も彼氏からメールがきていた。

あたしは、最後の良心で、

「風邪で、つらくて寝てた。」

とメールを打った。

でも、急に、もういいんじゃないか、って思えた。

ウソつくことも、自分の気持ちごまかすことも、

もう疲れた。

そう考えていると、電話が鳴った。

彼氏からだった。

「大丈夫?」

何も知らない彼氏は、あたしのメールを信じて、

あたしを心配していた。

「うん。」

そう答えたけど、言葉に困った。

「ほんまに寝てたん?」

彼氏が疑い始めたのを理由にして、ほんとのことを話すなんて、

そのせいにするなんて、あたしは卑怯だった。

ほんとは、自分が苦しかっただけだった。

「ほんとは、昨日の夜から今まで、ずっとその人といた。」

彼氏は、黙ってしまった。

何を話したのか、忘れてしまった。

それが、最後の電話。

最後は、強がる彼氏がなんだか気の毒で、

あたしは、容赦なくとどめをさした。

「もう電話とかメール、してこんといて。」

友達でいよう、なんてキレイ事言いたくなかった。

その前に、あたしが、そんなことできない。



その後も、あたしとあの人は、

さわやかに、そして、何もなかったかのように

メールをやりとりしたり、電話で話したり、バイト先で会ったりした。

2人とも、別に何も触れなかったし、

たぶんあたしだけが、切ない思いをした。

あの人は、あたしが彼氏とまだずるずると関係してたことなんて

知らずにいたし、最近やっと切れたことも知らないままだった。

でも、「ちゃんとケリついたんか?」

とたまに心配する素振りをしてみせた。

あたしは、その言動の一つ一つに期待して、

失望した。

とにかくしがみついてさえいれば、

幸せな気持ちで居れるときもあった。

こんなにも強く誰かに一喜一憂することもなければ、

こんなにも強く誰かを求めるような経験もなかったので、

あたしは、とまどっていたかもしれない。
《つづき》

セックスするつもりはなかった。

いや、するかもなぁ、するんだろうなぁ、と思いながらも

あくまでもするつもりなんてなかったのだ。

部屋に入ると、あの人は、倒れこむようにベッドに横になった。

それもそのはず。

もう時計は3時をさしていた。

そして、あの人はそのまま静かに寝息を立てた。

近くのソファに座って、あたしは、その顔を見ていた。

さっきキスをした人と同一人物とは思えないほど

寝顔は幼く、まるで小学生みたいだった。

あたしが、近くに行かなければ、きっと何も起こらない。

そう思った。

でも、やっぱり無性に横に行きたくて、

ベッドに入って、あの人に寄り添った。

こんなふうになりたいんじゃないのに。

こんなふうな関係になりたいわけじゃないのに。

違う、違う、

そう思いながらも体がいうことをきかなかった。

あの人は、起きもせず、

あたしは、そのぬくもりで一気に眠りに堕ちた。

朝方、目を覚まして、横にある顔をじっと見ると、

眠そうにゆっくりとまばたきをして、あの人があたしを見た。

そして、少し寝返りをうつようにして無言でキスをした。

何も言わないでいるあたしに

「オマエもっとこっち来いよ。」

と言って、あたしの体を自分のほうにぐっと引き寄せた。

そして急に上に覆いかぶさってきた。

まだ眠いのと、キスをたくさんされてくらりとするのとで、

わけがわからなかった。

あの人は少し息を荒くして、

あたしの体をあちこち弄った。

知らずに声が出てしまい、余計に興奮させてしまった。

あたしが喘ぐのを見て、

「かわいぃ・・・っ。たまらん・・・。」

と言って、更に激しく指でいじった。

朦朧とするあたしの耳元で

「抱きたい。」

と息を吐いた。

声が出そうになるのをこらえて、

「・・あたしのこと好きじゃないくせにっ・・・。」

あたしはいつのまにかそう口走っていた。

あの人は、もちろん冷静で、

「まぁ・・・。急に言われたからなぁ。

・・・でも、これから先、どうなるかなんてわからへんやん?

・・・それじゃあかんの?」

甘えたような声でそう言って、またあたしの服をめくりあげて、

胸に顔をうずめた。

途端にあたしは、面倒くさくなったのだ。

先のことを考えるのも、

今の状況を把握するのも、

そして、相手の気持ちを確かめるのも。

だいたい、わかってたことだ。

切実に好きだと思っているのは、あたしだけだって。

「好きだ」なんて言って欲しいんじゃなかった。

ただ、そんなこと言ってみたかった。

あたしが少しでも困らせることができるのか知りたかった。

自分がどうしたいのかなんて今、考えられない。

ただ、今は、触れていたいだけ。

近くで顔を見たいだけ。

上手に段階を踏むなんてムリ。

近くにいさせて

会わせて欲しかった。

「もうガマンできん。」

何かが切れたみたいにあの人は、そう言って

あたしの両手をベッドに押さえつけた。

抵抗するような気もさらさらなかった。



あの人は、ゆっくりベッドを離れて、

ソファに座った。

煙草に火をつけて、

「オマエはーぁ、タイミング悪すぎ。」

と言って、あたしの頭に手をのばし、煙を吐きながら笑った。

首をかしげるあたしを見て

あの人は、同じように首をかしげてマネをしてみせた。

「オレは、自己中でマイペースやから、一つのことしか考えられへん。

きっと、今付き合ったとしても、結局フってまうのは、オレやと思うし。」

あの人は、次の年の公務員試験に向けて勉強していた。

彼自身は、とてもとても「公務員」って感じではなかったけれど。

でも、真剣だった。

「今は、誰かと付き合ったりとか、そうゆう気持ちの余裕がない。」

待ってろ、なんて言われていないのに、

勝手に、言われている気分になった。

いや、そう思いこみたかっただけかもしれない。

あたしは、それにしがみついた。

あたしに喪失感を与えないで。

怖い。

現実に引き戻すようなこと言わないで。

あたしは、何も、それ以上のことを望んではいないのに。

苦しくなって、あの人のところへ行って、

後ろから首に手をまわして、抱きついた。

背中に耳をつけて、ただ、他のことを聞かないようにしていた。



                   つづく。。。。。

痛い、痛い。

2004年4月25日 昔日記
《つづき》

車の中で、手をくすぐりあってふざけた。

2人でゲラゲラ笑った。

暗くて、あの人がどこ見てるのかわからなかった。

くすぐりあいをして、あたしがされる番。

つーっと線を引くみたいに指で腕をくすぐられて、

笑いをこらえて、

「大丈夫ー!。」

と憎たらしく笑ったら、急に腕を掴まれて、キスをされた。

助手席のあたしにかぶさるみたいに触れたあの人の体が

すごく暖かかった。

息ができなかった。

あの人は、あたしの腕を掴んだまま、

自分のほうに引き寄せるみたいに

ぎゅうっとあたしを近づけて、長いキスをした。

さっきまで、ふざけていたのに、やたら力が強くて

ドキドキした。

あの人は、まるであたしに話す間を与えないようにしているかのように

何度も何度も長いキスをした。

口の中で舌が絡まってきて

あたしは、だんだん意識が朦朧とするような錯覚を覚えた。

手があたしの胸に触れた。

カーディガンの間を抜けて、キャミソールの中に入ってきた。

その手を掴むと

「この手は自由にはさせてくれへんの?」

とあの人は囁いて、あたしにキスをした。

どうでもよく思えた。

あたし達が今、どういう関係かなんて。

この人があたしのことをどう思っているかなんて。

ただ、ずっとこのままでいたいと思った。

「目がくりくりしてる。」

あの人は笑って、あたしの目をじっと見つめた。

そして、またキスをした。

彼氏以外の人とキスするのは久しぶりだった。

その日も、彼氏からは、メールと電話がたくさんあった。

あたしは、気付かないフリをして、その電源を切った。

そして、ホテルへ向かった。



                つづく・・・。

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