あなたがいるとそれだけで。
2004年4月23日 昔日記2001年7月4日(水)
カラオケの途中、時計を見ると、かるく11時を過ぎようとしていた。
そこからまた電車に乗って帰らなければいけないし、
面倒くさくなりそうだったので、
あたしは、早めに帰ろうと思った。
もちろん、いろんな人に
「間違いを起こすなょ〜。」
と言われていたのを思い出したのもある。
ここで間違ったら全てが狂う気がしていた。
「やばいゎ。もう帰らないとー。」
あたしが音楽にかき消されないように大きめの声で言うと
「えー。もう帰んの?」
あの人は、少し顔をしかめてこっちを見た。
そこからは、まず地下鉄で帰らなければいけなくて、
その地下鉄の最終がもうすぐなくなりそうな時間だった。
なくなったら、やばい。
自動的に帰れなくなる。
それをあの人が企んでいたとしたら?
そうゆうこと、考えたくなかったのかもしれない。
好きだから。
「うーん、帰らんと怒られるわ。」
あたしは、少し焦って、言った。
本当は、そんなに怒られたりしない。
「えー?ほんまに??!」
あの人はしつこいくらいそれを繰り返し、
「今日は、オールで遊んでくれると思ってたのに。」
とふてくされた。
それでも、しぶしぶカラオケ屋を出た。
駅まで歩く間、あの人は、笑いながらまだあたしに食い下がった。
「ほんっまに帰るんか?」
「だって地下鉄なくなったら帰れへんやん?」
「オレの連れんち泊めるってば。」
「えー。むりむり。そんなんむり。」
そうしてるうちに駅に辿り着き、やっとあの人も諦めがついたようだった。
「駅からどうやって帰んの?」
すっかり深夜の地下鉄のホームは、人もまばらで、変に涼しく感じた。
「うーん・・・自転車・・?」
まだ自分の車がなかったあたしは、
自転車で最寄の駅まで通っていた。
でも、送ってもらうくらいいいかなぁ、とは思っていた。
楽だし。
「送るわ。」
あの人は、さらりとそう言って、
「な?」
とあたしを見た。
「やった。ありがとぉ。」
帰りの電車でたわいのない話をして、
あたし達は、あの人の家の最寄の駅で電車を降りた。
駅から5分ぐらい歩いたところに、あの人の家はある。
車は、家にあったから、そこまで2人で歩いた。
あの人は、不意に、あたしの前の?彼氏のことにふれてきた。
「どんな人?」
あたしは、あんまり話したくなかったけどいくつか適当に答えた。
「んー?マジメな人やったよ。」
「オレもマジメやで?」
あたしの顔の前に顔を出して笑って言う。
「まぁ・・・よく言えば純粋って感じ。」
「オレも純粋やで??!」
「はいはい。」
何のアピールなんだよ。
あたしがあしらうと、
「なぁ、オレみたいなんってどうなん?」
急に乗り出してきた。
あたしの前にまわりこんで自分の顔を指差している。
「んー?いいと思うよ。」
何が聞きたいんだ、と思いながらも
あたしは、少し吹き出して、抽象的にそう答えた。
あの人のマンションの立体駐車場から
紺のBMWが出てきた。
あの人は、あたしを乗せると、煙草を吸い始めた。
夜遅いせいか、CDの音がうるさく感じる。
少し行った所で、あの人が口ずさんでいた歌が止まった。
「ほんまに帰る?」
「ん?」
「ビリヤード行こっかー。」
まだねばるのか。
うすうす分かってた。
何が言いたいのか。
「えー。もう遅いし。」
あたしが言うと、
「もっと一緒にいようやぁ。」
甘えた声で言った。
「エッチしようやぁ。」
ついに本音が出たな、と思った。
ほんとに眠かったからか、また別の理由からか
あたしは、その瞬間本当に体がだるくなって
肩を落とした。
「えーぇ?イヤ。ムリ。帰る。」
あたしは、単語で答えて、しっかり家まで送らせた。
あの人は、その後少しねばっていたけど、無視した。
やっぱりそれか。
わかってたのに、なんで。
辛いのは、好きだからだった。
好きな人にそんなふうに言われたら辛いのは当たり前。
あたしは、だるさで、急に倒れるように眠った。
あの人からは、
「変なこと言ってすまん。」
というメールが来ていた。
つづく。。。
カラオケの途中、時計を見ると、かるく11時を過ぎようとしていた。
そこからまた電車に乗って帰らなければいけないし、
面倒くさくなりそうだったので、
あたしは、早めに帰ろうと思った。
もちろん、いろんな人に
「間違いを起こすなょ〜。」
と言われていたのを思い出したのもある。
ここで間違ったら全てが狂う気がしていた。
「やばいゎ。もう帰らないとー。」
あたしが音楽にかき消されないように大きめの声で言うと
「えー。もう帰んの?」
あの人は、少し顔をしかめてこっちを見た。
そこからは、まず地下鉄で帰らなければいけなくて、
その地下鉄の最終がもうすぐなくなりそうな時間だった。
なくなったら、やばい。
自動的に帰れなくなる。
それをあの人が企んでいたとしたら?
そうゆうこと、考えたくなかったのかもしれない。
好きだから。
「うーん、帰らんと怒られるわ。」
あたしは、少し焦って、言った。
本当は、そんなに怒られたりしない。
「えー?ほんまに??!」
あの人はしつこいくらいそれを繰り返し、
「今日は、オールで遊んでくれると思ってたのに。」
とふてくされた。
それでも、しぶしぶカラオケ屋を出た。
駅まで歩く間、あの人は、笑いながらまだあたしに食い下がった。
「ほんっまに帰るんか?」
「だって地下鉄なくなったら帰れへんやん?」
「オレの連れんち泊めるってば。」
「えー。むりむり。そんなんむり。」
そうしてるうちに駅に辿り着き、やっとあの人も諦めがついたようだった。
「駅からどうやって帰んの?」
すっかり深夜の地下鉄のホームは、人もまばらで、変に涼しく感じた。
「うーん・・・自転車・・?」
まだ自分の車がなかったあたしは、
自転車で最寄の駅まで通っていた。
でも、送ってもらうくらいいいかなぁ、とは思っていた。
楽だし。
「送るわ。」
あの人は、さらりとそう言って、
「な?」
とあたしを見た。
「やった。ありがとぉ。」
帰りの電車でたわいのない話をして、
あたし達は、あの人の家の最寄の駅で電車を降りた。
駅から5分ぐらい歩いたところに、あの人の家はある。
車は、家にあったから、そこまで2人で歩いた。
あの人は、不意に、あたしの前の?彼氏のことにふれてきた。
「どんな人?」
あたしは、あんまり話したくなかったけどいくつか適当に答えた。
「んー?マジメな人やったよ。」
「オレもマジメやで?」
あたしの顔の前に顔を出して笑って言う。
「まぁ・・・よく言えば純粋って感じ。」
「オレも純粋やで??!」
「はいはい。」
何のアピールなんだよ。
あたしがあしらうと、
「なぁ、オレみたいなんってどうなん?」
急に乗り出してきた。
あたしの前にまわりこんで自分の顔を指差している。
「んー?いいと思うよ。」
何が聞きたいんだ、と思いながらも
あたしは、少し吹き出して、抽象的にそう答えた。
あの人のマンションの立体駐車場から
紺のBMWが出てきた。
あの人は、あたしを乗せると、煙草を吸い始めた。
夜遅いせいか、CDの音がうるさく感じる。
少し行った所で、あの人が口ずさんでいた歌が止まった。
「ほんまに帰る?」
「ん?」
「ビリヤード行こっかー。」
まだねばるのか。
うすうす分かってた。
何が言いたいのか。
「えー。もう遅いし。」
あたしが言うと、
「もっと一緒にいようやぁ。」
甘えた声で言った。
「エッチしようやぁ。」
ついに本音が出たな、と思った。
ほんとに眠かったからか、また別の理由からか
あたしは、その瞬間本当に体がだるくなって
肩を落とした。
「えーぇ?イヤ。ムリ。帰る。」
あたしは、単語で答えて、しっかり家まで送らせた。
あの人は、その後少しねばっていたけど、無視した。
やっぱりそれか。
わかってたのに、なんで。
辛いのは、好きだからだった。
好きな人にそんなふうに言われたら辛いのは当たり前。
あたしは、だるさで、急に倒れるように眠った。
あの人からは、
「変なこと言ってすまん。」
というメールが来ていた。
つづく。。。
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