誘惑。
2002年12月17日地下鉄のホームからの階段を駆け上る。
ろくに前も見ていない。
上りきったところで
目線の先に
見慣れないスニーカーが立ちふさがっているのが
見える。
顔を上げる前に右腕をつかまれる。
周りの人々が急ぎながらも
あたしを振り返る。
あたしはそんなに驚いた顔を
していただろうか。
「久しぶり。」
前の前の彼氏。
あぁ・・・
こんな顔してたな。
記憶のかなたの
いろんな彼の表情が
頭に蘇る。
「帰り?急いでんの?」
懐かしい標準語のイントネーション。
やらかい髪質。
女の子みたいな肌と目。
あたしが乗っていた電車を降りた人並みは
全部改札を抜けてしまっていた。
「うん・・帰り。」
「急いでないんならごはんでもどうよ?
せっかくなんだし。」
「あぁ・・・・。」
「ダメ?デート?ムリにとは言わないんだけど。ね。」
この人は何を考えてるんだ?
何がしたいの?
すぐに下心を読み取ろうとするのは
悪い癖?
エッチがしたいからって
この人で手を打つわけにはいかない。
それじゃ
動物じゃないか。
フシギにあたしは冷静だった。
「じゃぁ。ちょっとだけ話そっか。」
彼は笑う。
人懐っこい笑顔を向ける。
卑怯だ。
ろくに前も見ていない。
上りきったところで
目線の先に
見慣れないスニーカーが立ちふさがっているのが
見える。
顔を上げる前に右腕をつかまれる。
周りの人々が急ぎながらも
あたしを振り返る。
あたしはそんなに驚いた顔を
していただろうか。
「久しぶり。」
前の前の彼氏。
あぁ・・・
こんな顔してたな。
記憶のかなたの
いろんな彼の表情が
頭に蘇る。
「帰り?急いでんの?」
懐かしい標準語のイントネーション。
やらかい髪質。
女の子みたいな肌と目。
あたしが乗っていた電車を降りた人並みは
全部改札を抜けてしまっていた。
「うん・・帰り。」
「急いでないんならごはんでもどうよ?
せっかくなんだし。」
「あぁ・・・・。」
「ダメ?デート?ムリにとは言わないんだけど。ね。」
この人は何を考えてるんだ?
何がしたいの?
すぐに下心を読み取ろうとするのは
悪い癖?
エッチがしたいからって
この人で手を打つわけにはいかない。
それじゃ
動物じゃないか。
フシギにあたしは冷静だった。
「じゃぁ。ちょっとだけ話そっか。」
彼は笑う。
人懐っこい笑顔を向ける。
卑怯だ。
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